「若者が楽しむSNS」というイメージの強かったTikTokですが、現在ではTwitterやFacebookなどと同様に「ビジネスで使えるSNS」に進化を遂げています。

とはいえ、「TikTok×ビジネス」というイメージはなかなか持ちづらく、「TikTokをどうやってビジネスに活かすの？」と思っている方は大勢いらっしゃると思います。

そこで、本記事ではTikTokマーケティングの活用方法を紹介します。

併せて、TikTokマーケティングの成功事例、TikTokマーケティングを成功させるポイントも解説します。

本記事を読めば、TikTokマーケティングの活用方法がわかり、集客や販売で成果の出るTikTokマーケティングを実践できるようになるので、ぜひ最後まで読んでみてください。

TikTokマーケティングとは？

まずは「そもそもTikTokとは何か」「TikTokマーケティングとは何か」について解説します。

そもそもTikTokとは？

TikTokとは、15秒～3分の動画作成・投稿が可能なSNSです。中国発祥で、現在はByteDance社が運営をしています。

動画にBGMをつけたり、エフェクトを追加したり、誰でも簡単に凝った動画を作成して投稿できるため、日本でも若者を中心にユーザーが拡大し、2018年には株式会社AMFが発表した「JC・JK流行語大賞」の「アプリ部門」で1位を獲得しました。

また、他のSNSと比較してもTikTokの拡散力は非常に高く、1日で数百万人以上のユーザーにコンテンツを届けることも期待できます。

TikTokマーケティングで集客・販売ができる

このように若者を中心として広まったTikTokですが、TikTokを活用した商品やサービスの販売が増え始めてからはビジネスツールとしても注目を集めるようになり、「TikTokマーケティング」という言葉も出てくるようになりました。

実際にこれまでにも数多くの企業が、TikTokで商品やサービスを宣伝をするようなコンテンツを投稿することで、実際に集客や販売に繋げているのです。

TikTokマーケティングの活用方法

続いては、TikTokマーケティングの具体的なやり方について解説します。TikTokマーケティングの活用方法は、大きく3つに分けられます。

方法①：広告の運用

TikTokマーケティングの活用方法1つ目は、広告の運用です。

その他のSNSと同様に、TikTokでも広告を流すことができます。TikTokの広告は大きく以下の3種類に分けられます。

• 起動広告：アプリ起動時に表示される広告。1日で数社の広告しか流れないため、多くのユーザーにリーチすることができる。外部サイトへの誘導もしやすい。
• インフィード広告：動画と動画の間に表示される広告。全画面に表示されるため広告と感じにくく、視聴してもらいやすい。他の集客チャンネルへ誘導も可能。
• ユーザー参加型（ハッシュタグチャレンジ）広告：オリジナルのハッシュタグを設定し、ユーザーがハッシュタグを入れた動画を制作することで認知度を高める広告。多くのユーザーへの認知向上や話題作りに最適。

各広告ごとに特徴やメリットが異なるため、目的を明確にして自社に合った広告を活用しましょう。

なお、TikTook広告に関しては、下記の記事で詳しく解説しています。

>>TikTok広告のやり方をゼロから解説｜効果の高い広告の特徴も

方法②：インフルエンサーの起用

TikTokマーケティングの活用方法2つ目は、インフルエンサーの起用です。

TikTokには、膨大な数のフォロワーを抱えた「TikToker（ティックトッカー）」と呼ばれるインフルエンサーがおり、彼らに商品やサービスPRの依頼をすることで、認知度を飛躍的に向上することができます。

単純にTikTokerのアカウントで宣伝してもらうやり方もありますが、ハッシュタグチャレンジの広告にTikTokerを出演させるなど、プロモーションのやり方は多岐に渡ります。

そして、TikTokerを活用したプロモーションは、他のSNSのプロモーションよりもエンゲージメントが高い傾向にあり、費用対効果が高いプロモーションと言われています。

しかし、TikTokerをプロモーションに起用する場合は、TikTokerの選定はしっかりと行うべきです。TikTokerにもそれぞれの特徴があり、抱えているフォロワーの属性も異なるため、自社で狙いたいターゲットとTikTokerのフォロワー層が一致していることが重要になります。

なお、TikTokのインフルエンサーマーケティングに関しては、下記の記事で詳しく解説しています。

>>TikTokのインフルエンサーマーケティングとは？成功事例,依頼方法も

方法③：自社アカウントの運用

TikTokマーケティングの活用方法3つ目は、自社アカウントの運用です。

TikTok広告やインフルエンサーの起用は効果が高い一方で、それなりの金額が必要になります。そのため、TikTokマーケティングの一歩目としては、まずは自社アカウントの運用から始めるのがおすすめです。

企業の公式アカウントであれば、一般ユーザーのアカウントよりも信頼を獲得しやすいですし、元々知名度が高い企業であれば、短期間で多くのユーザーにリーチすることも可能です。

また、TikTokアカウント運用は認知拡大や購買促進以外にも、採用などにも対応しているため、TikTokの自社アカウント運用は企業にとってメリットが大きいと言えます。

TikTokマーケティングを行うメリット

このように、一口にTikTokマーケティングと言っても、様々なやり方が存在します。では、そんなTikTokマーケティングにはどのようなメリットがあるのでしょうか。

メリット①：圧倒的な拡散力がある

TikTokマーケティングのメリット1つ目は、圧倒的な拡散力があることです。

TikTokはフォロワー以外にもリーチしやすいSNSのため、InstagramやYouTubeよりも拡散力が高いと言われています。

そのため、フォロワーが少ないアカウントでも、動画のクオリティさえ高ければ一気に拡散される可能性は十分にあります。

メリット②：ユーザーの消費金額が高い

TikTokマーケティングのメリット2つ目は、ユーザーの消費金額が高いことです。

TikTokのユーザーは他のSNSと比較して、動画で紹介された商品やサービスへの消費に積極的です（※）。

そのため、オリジナルの商品やサービスを持っている場合は、TikTokで面白いコンテンツを作れば、一気に爆発的な購入へ繋げることも可能なのです。

※出典：DIGIDAY「日本の TikTok ユーザーは平均34歳、博報堂調査が示す実態 ： 要点まとめ」

メリット③：海外ユーザーにもリーチできる

TikTokマーケティングのメリット3つ目は、海外ユーザーにもリーチできることです。

TikTokは海外のユーザーも多いため、しっかりとターゲティングすれば海外ユーザーに動画を届けることも可能です。

もちろん、「海外では日本語は通じない」という意見もあるかと思いますが、TikTokはショート動画のコンテンツであるため、TwitterやInstagram、YouTubeよりも言語の壁はないと言えます。

海外展開している企業で、「もっと海外での知名度を上げたい」という考えがあるのであれば、TikTok運用は試してみる価値のあるマーケティング施策と言えます。

メリット④：他のSNSよりもユーザーの利用時間が長い

TikTokマーケティングのメリット4つ目は、他のSNSよりもユーザーの利用時間が長いことです。

TikTokは「TikTokユーザーの平均視聴時間は67分」と公式に発表しており、1日の内かなりの時間をTikTokに費やしていることが分かります（※）。

このようにTikTokの利用時間が長い理由としては、AIによって選ばれたおすすめのショート動画が次々に表示される仕様になっていることが挙げられます。つまり、TikTokは他のSNSよりも「飽きが生まれにくい」のです。

そのため、ユーザーの離脱率もその他のSNSよりも低く、マーケティングの媒体としては非常に有益と言えます。

※出典：日経ビジネス「TikTok Japanのトップが語る『ショート動画』の優位性」

メリット⑤：ユーザーからのリアクションが得やすい

TikTokマーケティングのメリット5つ目は、ユーザーからのリアクションが得やすいことです。

TikTokは「いいね」「保存」「シェア」「コメント」など、ユーザーが簡単にリアクションできる仕様が整っているため、ユーザーの声を集めるのに適しています。

もちろん、すべてがいいリアクションばかりではありませんが、良くも悪くも正直な評価を知ることができるため、マーケティングツールとしては非常に価値があります。

TikTokマーケティングの注意点

TikTokマーケティングにはメリットが多い一方で、注意しておかなければならないポイントもいくつかあります。

注意点①：炎上のリスクは回避する

TikTokマーケティングの注意点1つ目は、炎上のリスクは回避することです。

TikTokの拡散性の高さは大きなメリットですが、それは同時に炎上しやすいということでもあります。さらに、動画コンテンツであるTIkTokの炎上はTwitterやFacebook、Instagramにも拡散し、予想以上に多くの人にリーチする可能性があります。

そのため、TikTokマーケティングを行ううえで、炎上のリスクを回避することは非常に重要です。ユーザーが不快に感じる動画や他人に迷惑をかける動画を発信しないように注意しましょう。

また、運用も必ず複数人で行うべきです。一人で運用を行ってしまうと、その人の価値基準が世間一般の価値基準とズレていた場合、思わぬところから炎上する可能性もあります。

なお、TikTokの炎上に関しては、下記の記事で詳しく解説しています。

>>【企業】TikTokで炎上したときの対処法5選｜原因,実際の事例も

注意点②：著作権侵害にならないようにする

TikTokマーケティングの注意点2つ目は、著作権侵害にならないようにすることです。

TikTokの投稿にはBGMをつけることができるため、流行の曲をBGMにすることで動画がバズりやすくなると言われています。そして、TikTokはJASRACと包括提携をしているため、TikTokが公式に提供している楽曲であれば問題なく利用できます。

ですが、公式が提供していない楽曲を無断で使用することは明らかな著作権侵害となります。例えば、ミュージシャンがオリジナルの新曲をTikTokに公開して、それを「TikTokに公開しているから使っても大丈夫だろう！」と、本人に無断で使用した場合は著作権の侵害となり、損害賠償を請求されることもあります。

「著作権を侵害した」というレッテルは企業に大きなダメージを与えるため、TikTokマーケティングの際には著作権には注意を払いましょう。

なお、TikTokの著作権に関しては、下記の記事で詳しく解説しています。

>>TikTokで著作権に引っかからない方法7選｜侵害になる例,侵害後に起こることも

注意点③：売り上げを意識しすぎない

TikTokマーケティングの注意点3つ目は、売り上げを意識しすぎないことです。

商品の購入などの売り上げを意識しすぎたコンテンツ作りをしてしまうと、コンテンツ自体の質が低下する可能性があります。

特に自社でアカウントを運用している場合は、フォロワーがそれなりに多く、ある程度知名度も獲得できている段階であれば、多少の押し売りは問題ありませんが、フォロワーが少なく、ファンの少ない段階で売り上げを意識しすぎたコンテンツ作りをしてしまうと、そもそもユーザーに認知すらされない可能性もあります。

ですので、初期の段階ではとにかくクオリティの高いコンテンツ作りを意識して、フォロワーやファンの獲得に注力しましょう。

なお、TikTokのフォロワーの増やし方に関しては、下記の記事で詳しく解説しています。

>>TikTokのフォロワーを増やすポイント11選｜メリットも

TikTokマーケティングを成功させるポイント

続いては、TikTokマーケティングを成功させるポイントを紹介します。TikTokマーケティングを成功させるポイントは3つあります。

ポイント①：TikTokのアルゴリズムを把握する

TikTokマーケティングを成功させるポイント1つ目は、TikTokのアルゴリズムを把握することです。

アルゴリズムを理解すれば、どんな動画が伸びるのかが予測できるようになり、集客で大きなアドバンテージとなります。

また、TikTokが公式に公表しているわけではありませんが、TikTokのアルゴリズムでは以下の要素が重要であると考えられています。

• いいね/コメント/シェア数
• 視聴時間
• 視聴完了数
• 複数回再生数
• 同アカウントの動画視聴数

そのため、まずは上記の要素を意識したコンテンツ作りをしてみましょう。

なお、TikTokのアルゴリズムに関しては、下記の記事で詳しく解説しています。

>>TikTokのアルゴリズムを徹底分析！再生回数の伸ばし方をご紹介

ポイント②：ターゲットを明確に設定する

TikTokマーケティングを成功させるポイント2つ目は、ターゲットを明確に設定することです。

ターゲットを明確にしたうえでコンテンツ作りに取り組まなければ、なかなか思うような成果は得られません。

例えば、自社の化粧品を売ることが最終的な目的であるのにもかかわらずエンタメ系の動画ばかり投稿していては、「化粧品を買いたい」というユーザーを集めることは難しいでしょう。

アカウントを設計する段階でターゲットを明確にすることで、ユーザーに何かしらの行動を促すようなコンテンツが制作できるのです。

ポイント③：初期段階でとにかくたくさん投稿する

TikTokマーケティングを成功させるポイント3つ目は、初期段階でとにかくたくさん投稿することです。

これは自社でアカウントを運用する場合の話ではありますが、アカウント開設直後はとにかく投稿数をこなすことが重要です。

なぜなら、投稿した分だけデータを取ることができるため、次回以降の投稿で反省を活かしたコンテンツ作りができるようになるからです。

コンテンツの質はもちろん大切ですが、まずは量をこなしてデータ収集に務めましょう。

企業のTikTokマーケティングでの成功事例

ここからは、実際にTikTokマーケティングで成功している企業の事例をいくつか紹介します。

事例①：ANA

企業のTikTokマーケティングでの成功事例1社目は、ANAです。

ANAの公式TikTokアカウントは社員が出演することはもちろん、撮影、編集も全て社員が行っているのが特徴です。さらに、動画にはCA職の方のみでなく、パイロットや整備士、シェフなど、あらゆるスタッフが出演しています。

動画は航空に関連するものからそうでないものまで、様々なコンテンツを投稿していますが、一貫してスタッフの仕事ぶりや人間味が伝わる動画となっており、企業のイメージアップに大きく貢献している例と言えるでしょう。

事例②：GU

企業のTikTokマーケティングでの成功事例2社目は、GUです。

GUは、シンプルなデザインとコスパの良さから、世代を超えて多くの人に親しまれているアパレルブランドです。

そんなGUの公式TikTokアカウントでは、スタッフがコーディネートを紹介する動画を投稿しており、2023年現在フォロワー数は20万人を超えています。

また、GUの商品は安価で購入しやすく、TikTokのメインユーザー層である10～20代がコーディネートを真似しやすいという特徴もあるため、GUの公式アカウント以外でも多くのファッションインフルエンサーが紹介しています。

事例③：大京警備保障

企業のTikTokマーケティングでの成功事例3社目は、大京警備保障です。

大京警備保障は首都圏を中心に警備業務を行う会社で、2020年からTikTokの運用を開始して、現在はフォロワー数200万人以上のアカウントにまで成長しています。

大京警備保障のアカウントでは社員の日常を紹介する動画が人気を博しており、100万再生を超えるものも珍しくありません。

そして、大京警備保障はTikTokを活用して人材採用を成功させています。

まとめ：TikTokマーケティングで効果的な集客を実現しよう

今回はTikTokマーケティングの活用方法について紹介しました。

本記事を参考にして、ぜひ成果の出るTikTokマーケティングを実施してみてください。

また、Epaceは過去200社以上のSNSマーケティング支援で積み上げてきたTikTok運用のノウハウを活かし、投稿の作成、運用、内製化支援、詳細な結果分析までの総合提案を得意としておりお客様のご要望に合わせて柔軟に運用のご支援をいたします。

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