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YouTube広告とは?全6種のYouTube広告を徹底解説

YouTubeは世界最大の動画投稿サイトであり、新型コロナの影響で視聴者数が飛躍的に増加し、日本の利用者数も7,000万人を超えています。

YouTubeを含む動画広告市場は年々成長しており、効果的なマーケティング施策の1つとしてYouTube広告も挙げられます。

上記からYouTube広告に興味がある人は増えていますが、種類が多くどの方法が最適か分からなかったり、より効果的な広告配信をするにはどうすればよいか分からなかったりする方も少なくないかと思います。

本記事ではYouTube広告の種類や特徴を詳しく解説することで、はじめてYouTube広告に挑戦する方や出稿方法に悩む方にサポートをご提供していきます。

1.YouTube広告の特徴とメリット

YouTube広告とは、商品の認知獲得から購入促進まで多様な目的に合わせた選択ができる動画広告であり、YouTubeやGoogle動画パートナーに配信することが可能です。

YouTubeには多数の利用者がいるため、ブランド認知を向上させるための魅力的なプラットフォームとして高い広告効果が期待されています。

また、Google動画パートナーへの配信設定ができる広告もあり、これはGoogleに関連するWebサイトやアプリに広告を掲載することが可能です。

YouTube広告のメリットとしては、主に下記3点が挙げられます。

①視聴者層の幅広さ

②ユーザーの関心に合わせたターゲティングと豊富な広告形式

③効果検証が可能

①視聴者層の広さ

YouTubeは世界で2番目に利用されているサイトであり、2020年の月間アクティブユーザー数は世界で20億人を超え、日本国内でも現在7,000万人以上のユーザーがいると言われています。

日本国内に絞って利用率をみても、男女ともに10〜30代は約7〜8割、シニア世代である60〜70代男性でも5割以上、60〜70代女性で約5割と、性別や年齢を問わず利用率が高い状況です。

このようにYouTubeは世界的に広く利用されている動画プラットフォームで、多様な年齢層や国籍の視聴者が存在しているので、広告のターゲット設定が容易であり、特定の層に訴求することが可能です。

また、幅広い年齢層や特性のユーザーが利用しており、他のSNSに比べて利用者の偏りが少ないというYouTubeの特徴から、様々な商品・サービスの広告に対応できることが大きなメリットの一つと言えます。

さらに、世界的に利用されているため、グローバルな展開をする企業やインバウンド向けのサービスでの活用も可能です。

②ユーザーの関心に合わせたターゲティングと豊富な広告形式

YouTubeはGoogle傘下のため、Googleが持つ検索履歴や興味関心を元にしたデータを利用した広告のターゲティングが可能であり、年齢や性別、地域、興味関心、ライフイベントなどを指定し、自社に興味を持ってくれそうなユーザーに広告を配信することができます。

また、YouTube広告は形式も豊富で、プレースメントターゲティングを使用して、広告を表示するYouTubeページやサイトを限定したり、動画の長さを目的に応じて選択したりすることが可能です。

これらの方法を組み合わせることで、YouTube広告は効果的な広告配信を可能にしています。

③効果検証が可能

YouTube広告には効果検証が可能な機能があります。

例えば、視聴回数やクリック数、リーチ数、コンバージョン率などのデータを収集し、広告のパフォーマンスを評価することができます。

広告を出稿する目的により見るべき指標は変わりますが、これらの機能を活用することで、広告の効果を測定し、リアルタイムに最適化することが可能になっています。

2.YouTube広告の種類とその特徴

ここでは、主に6種類に分けられるYouTube広告をご紹介していきます。

それぞれ特徴が異なりますので、一つずつ順番に見ていきましょう。

①インストリーム広告

②バンパー広告

③インフィード動画広告

④マストベッド広告

⑤ディスプレイ広告

⑥アウトストリーム広告

⑦ダイレクトレスポンス広告

⑧動画アクションキャンペーン広告

①インストリーム広告

(引用元:動画広告フォーマットの概要 – Google 広告 ヘルプ)

YouTubeで最も利用されているのがインストリーム広告で、これは動画の再生前後や再生途中に動画と同じ場所に表示される広告です。

動画再生5秒後にスキップ可能な「スキッパブル広告」と、スキップ不可能な15秒以下の動画広告「ノンスキッパブル広告」の2種類があります。

スキッパブル広告では、最初の5秒間でユーザーを惹きつける必要がある一方、5秒間は確実に再生されるため、ブランド名や商品名を入れて広く認知を得ることもできます。

対してノンスキッパブル広告は、テレビCMのようにじっくりと順序立てたPRをすることが可能です。

ただし、強制的に再生されることによりネガティブな印象を与える可能性があるため、15秒間で飽きさせない動画作りをすることがポイントとなります。

②バンパー広告

(引用元:動画広告フォーマットの概要 – Google 広告 ヘルプ)

バンパー広告は最大6秒間の非常に短い広告フォーマットです。

ユーザーがYouTube動画を視聴している最中および再生前後に表示される広告で、この広告はスキップできません。

このフォーマットは、ブランドのロゴやスローガンなどの簡単なメッセージを視聴者に伝えるのに最適で、ブランドの認知度を高めるために使われることが多いです。

簡潔かつ印象度を高める内容にするよう工夫が必要ですが、尺が6秒間と短いことにより拘束感が少ないので、ユーザーへ与えるストレスが少なく、ユーザーの集中が途切れるより前に広告の視聴が完了するといったメリットがあります。

動画広告の中でも尺が長い広告はユーザーがストレスを感じる可能性が高く、ユーザーが興味を持った内容以外はスキップされやすい傾向にあります。

一方、尺が短い広告の場合はユーザーもストレスを感じにくく、比較的スキップされることもなく視聴完了されるため認知を獲得しやすいので、長尺の広告に比べて効果的だとされています。

広告形式を選ぶ際には、上記のような視聴者側の心理を理解しつつ、スキップ可否や広告の長さを検討するようにしましょう。

③インフィード動画広告(旧TrueViewディスカバリー広告)

(引用元:動画広告フォーマットの概要 – Google 広告 ヘルプ)

YouTube広告のインフィード動画広告は、YouTubeのホームページ、検索結果ページ、関連動画ページなど、ユーザーがコンテンツを見つける場所に表示される広告形式です。

動画の長さは15秒から60秒程度で、広告主が動画広告のURL、広告タイトル、説明文、サムネイル画像を設定できるため、広告のクリエイティブな表現に幅があります。

他の広告形式とは異なってユーザーが広告をクリックすることで広告動画が再生されるため、再生までのハードルは高いでしょう。

しかし、ユーザーの能動的アクションにより再生されるため既に興味を持っているユーザーには効果的で、ブランドイメージを損ねることが少なく、サービス利用や商品購買へ繋がりやすい広告です。

上記から、この形式はすでにある程度 認知されている商品・サービスやブランドに適していると言えます。

④ディスプレイ広告

ディスプレイ広告とは、YouTube画面の右上、おすすめ動画一覧の最上部に表示される画像広告のことを指します。 

YouTubeのディスプレイ広告は動画広告と比較してクリック率が低い傾向がありますが、広告表示数が多く、コストも比較的低いため、ブランド認知度の向上やウェブサイトのアクセス数の増加など、ある程度広告効果を期待できる広告フォーマットとなっています。

また、画像やテキストのみの広告形式につき、動画の用意が難しい場合も出稿可能という点もメリットの一つです。

インフィード動画広告と見え方が似ていますが、インフィード動画広告をクリックした場合の遷移先はYouTube動画なのに対し、ディスプレイ広告の遷移先はサイトである点がインフィード動画広告とディスプレイ広告の相違点となります。

⑤マストヘッド広告

(引用元:動画広告フォーマットの概要 – Google 広告 ヘルプ)

マストヘッド広告とは、YouTubeのトップページ上部に表示される大型のヘッダー広告のことを指します。

YouTube上で最も目立つ広告の一つで、ターゲティングはできませんが、高い露出と広告効果が期待できます。

大規模な販売イベントや新商品・新サービスのプロモーションなど、短期間で大勢のユーザーにリーチさせたい場合には効果的な形式と言えるでしょう。

ただし、マストヘッド広告は配信量が限られているため、配信するには一定の予算が必要であり、出稿フローも通常の「運用型広告」とは異なり、配信枠を予約する「予約型広告」となるため、注意が必要です。

また、広告のコンセプトや商品のイメージに合わせた映像、SNSのシェアボタンの設置、キャンペーンサイトへのリンク設置といったように広告主が自由にカスタマイズできる分、制作にも手間がかかるため、広告主にとってはハイクオリティな広告の制作が求められます。

⑥アウトストリーム広告

(引用元:動画広告フォーマットの概要 – Google 広告 ヘルプ)

アウトストリーム広告は、YouTubeの動画プレーヤー以外の場所で配信される広告で、Google広告の動画広告フォーマットの一つです。

この広告はYouTube内ではなく、Google動画提携のWebサイトやアプリで配信されるのですが、モバイル専用で自動再生されるため、ユーザーがスキップすることはできません。

通常、音声はオフになっており、タップすることでミュートを解除することができます。

アウトストリーム広告は、モバイルユーザーに広くリーチすることができるため、認知向上を目的とした広告に効果を発揮します。

また、比較的低い費用で広告出稿ができるため、リーズナブルな費用でリーチを拡大させられる点が特徴です。

ただし、ミュートされた状態で自動再生されるため、視覚的な魅力を持った動画作りが重要です。

⑦ダイレクトレスポンス広告

ダイレクトレスポンス広告とは、視聴者が広告を見た後、直接商品を購入するなどのアクションを起こすことを促す広告形式のことです。

ダイレクトレスポンス広告は、広告主が特定の目標を達成するために最適化された広告形式であり、広告主が設定した行動を起こすために必要な手順を最小限に抑えることができます。

例えば、商品を直接購入するリンクを提供し、クリックしたユーザーに対して簡単かつスムーズな購入プロセスを提供することができます。

また、他のプラットフォームでも配信可能という点もこの広告の特徴の一つで、YouTubeの場合は動画下部に商品の画像を表示させることが可能です。

複数商品の表示ができることからも、特にECサイトを運営する企業にはおすすめしたい広告です。

⑧動画アクションキャンペーン広告

(参考:動画アクション キャンペーンについて – Google 広告 ヘルプ

動画アクションキャンペーン広告は、YouTube広告の中でもコンバージョン獲得を目的とした広告です。

広告フォーマットとしては、インストリーム広告やインフィード広告にCTAボタンや広告見出しを入れた形で利用できます。

この広告の大きな特徴は、コンバージョン獲得を目的とした機械学習が働くことにあります。

視聴者が動画広告を視聴した後、CTAボタンによって商品購入やアプリのインストールなどが促せます。

これによりユーザーが直接行動に移しやすくなるのと、機械学習によって配信期間が長くなるほど適したユーザーに広告が配信されやすくなるため、コンバージョン率が高くなる可能性が高まるのです。

また、CTAボタンに使う文言を工夫することで、ユーザーの興味を惹きつけてクリックを誘えますし、広告見出しも入れることができるため、これによるクリック率向上も期待できるでしょう。

企業の規模や業種に関係なく、どのような企業にもおすすめできる広告形式です。

3.各広告形式の課金形態

ここまでYouTubeの広告形式についてご紹介してきましたが、YouTube広告の利用にあたって、どのように課金がなされていくかは気になる要素の一つかと思います。

YouTube広告の課金形態は以下の5タイプです。

こちらも一つずつ詳しく見ていきましょう。

①CPV

②CPM

③CPD

④CPC

⑤vCPM

①CPV(Cost Per View)

広告の再生回数に応じて課金される形式で、広告がスキップされた場合は課金されません。

具体的には、ユーザーが動画を30秒間(30秒未満の動画は最後まで)視聴するか、その前に広告をクリックすると課金されます。

この課金形態は、スキップ可能なインストリーム広告で利用されます。

②CPM(Cost Per Mille)

表示回数に応じて課金される形式で、広告が1,000回表示されるごとに課金されます。

この課金形態は、スキップ不可のインストリーム広告、バンパー広告で利用されます。

③CPD(Cost Per Day)

広告の配信期間に応じて一定の料金がかかる形式で、1日ごとに課金されます。

この課金形態は、マストヘッド広告で利用されます。

④CPC(Cost Per Click)

広告をクリックしてくれたユーザー1人あたりに支払う広告費用のことです。

この課金形態は、インフィード広告で使用されます。

⑤vCPM(Viewable Cost Per Mille)

1000回の広告表示(インプレッション)のうち、実際に広告が表示された回数に対して広告費用を支払う形式です。

具体的には、広告の50%以上がユーザーの画面に1秒以上表示された場合に、1回のインプレッションとしてカウントされます。

この課金形態は、アウトストリーム広告で使用されます。

4.YouTube広告を効果的に配信するために

最後に、効果的にYouTube広告を配信するためのポイントについてご紹介したいと思います。

本記事でご紹介するのは、以下3点です。

①出稿目的に合わせた広告形式を選ぶ

②冒頭5秒で惹きつけられるような動画作成

③成果分析と改善

①出稿目的に合わせた広告形式を選ぶ

前述してきた通り、YouTube広告には豊富な種類があり、それぞれに特徴があります。

そのため、広告の出稿目的と各広告形式の特徴を見比べ、適切な広告形式を選択することが重要です。

例えば、ブランドや自社商品・サービスの認知向上には、表示回数と視聴数の指標が重要となるため、「バンパー広告」「インストリーム広告」「アウトストリーム広告」「マストヘッド広告」が効果的です。

ブランドや自社商品・サービスの比較検討を促したい場合には、クリック数や視聴完了率の指標が重要となるため「インフィード動画広告」や「スキッパブル広告」が、見込み顧客の商品購入など成果獲得を目的とする場合には、成果数や成果単価が重要となるため「ダイレクトレスポンス広告」と「動画アクションキャンペーン」を選ぶとよいでしょう。

上記のように、出稿目的によって適切な広告フォーマットはがらりと変わるため、出稿の際はまず出稿目的を明確にした上で、広告フォーマットを選択するよう心がけましょう。

②冒頭5秒で惹きつけられるような動画作成

スキップ可能なインストリーム広告だと、広告再生から5秒経過するとスキップできてしまうため、冒頭5秒でいかにユーザーの興味を引くかが重要になります。

冒頭5秒に自社商品名・サービス名を入れておけばスキップしそうなユーザーにも商品名やサービス名は伝わりますし、冒頭5秒で何を訴えたい広告なのかを伝えられれば、そのまま継続して広告を視聴してもらえるチャンスもあります。

最初の5秒で視聴者を惹きつけ、広告のメッセージを効果的に伝えることができれば、YouTube広告キャンペーンは成功する可能性が高くなるということを意識しながら、動画広告の制作に取り組みましょう。

③成果分析と改善

YouTube広告を効果的に配信するためには、成果の分析と改善が非常に重要です。

視聴回数やクリック数、コンバージョン数などのデータを分析することで、配信した広告がどの程度の効果を持っていて、どの広告が最も効果的であるか、どの広告にどれだけの費用を投入すべきかを把握することが可能です。

また、成果分析により、広告に使用しているコピーの改善や配信する時間帯の変更など改善点の把握ができたり、パフォーマンスの低い広告は停止するといった判断材料にもなり得ます。

以上のように、成果分析と改善のサイクルを繰り返すことで、より効果の高い配信が可能となります。

配信して安心するのではなく、常により良い広告配信を研究していきましょう。

5.最後に

YouTube広告は認知度向上から成果獲得まで、幅広い目的に効果的な広告手法であり、多くの企業にとって重要なマーケティング戦略の一つとなっています。

広告の種類と特徴を理解して、ビジネス目標に合わせた広告フォーマットを選択することで、より効果的な広告配信を実現していきましょう。

Epaceはこれまで200社以上のSNSマーケティングで積み上げてきたYouTube広告のノウハウを使い、お客様にあったツールの選択から、投稿の作成、運用、内製化支援、細かい分析までお客様のご要望に合わせて柔軟に運用の支援を致します。

YouTube広告を効率的に成功させたい、運用に困っているなどありましたらぜひお問合せください。

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執筆者

株式会社Epace 執行役員

小林大悟

立命館大学経済部卒業。
大学在学中に医療福祉サービス会社のインターンとして入社し、営業業務に従事。大学卒業後、Web制作事業の代表を経て、株式会社Epace執行役員に就任。月20件ほどのプロジェクト責任者を担当し、食品メーカーやアパレルブランド、消費財など多業種の企業様へのマーケティング支援を行う。企業の課題感に合わせたマーケティングプラン設計から戦略立案、ディレクション、コンテンツ制作まで担当可能。

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