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CV(コンバージョン)とは?種類,追うメリットも

WebサイトやSNSのマーケティングにおいて、「CV(コンバージョン)」は欠かせない指標です。

本記事では、CVの種類に加えて、CVを設定することによって得られるメリットや、正しいCVを設定し計測するための方法について詳しく解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

CV(コンバージョン)とは?

CV

「CV(コンバージョン)」とは、WebサイトやSNSのマーケティング施策に用いられる言葉の1つで、一般的には、Webサイトのページで訪問者などのユーザーが行う行動としてサイト運営側で定めた目標をユーザーが達成することを指します。

この「CV」を理解し、設定・計測することは、自社のWebサイトの成功を評価する上で極めて重要であり、SEOやマーケティングを深く理解し改善するためにも欠かせない要素です。

また、次に詳しく解説しますが、設定するCVは運営するWebサイトによって種類が異なり、Webサイトの成功を正しく評価することを前提に、CVも適切に設定することが求められます。

設定するCVはサイトによって異なる

CVを設定することは、Webサイトのマーケティングにおいて必須とも言えますが、設定するCVは運営するWebサイトの種類や形態によって異なります。

例えば、Web上で商品を販売し利益を得ることが目的であるECサイトなどは、「商品の購入」をCVとして設定する必要があり、消費者からの問い合わせを受ける問い合わせフォームなどのWebサイトでは、「問い合わせ送信」をCVとして設定するのが適切であるといえます。

CVの設定を正しく行わなかった場合、CVを計測して評価した際に、Webサイトの適切な改善に繋げることができなくなります。

したがって、CVは、闇雲に設定するのではなく、運営するWebサイトの種類や何を目的としたページであるかを十分に分析し、適切な目標設定を行うようにしましょう。

CV(コンバージョン)の種類

CV

CVは、運営するWebサイトによって設定すべき目標が異なりますが、そもそもCVにはいくつかの種類が存在します。

これらのCVはその種類や意義によっていくつかに分けることができ、その分類を知っておくことは、CVを設定するうえで重要となります。

総CV

総CVとは、設定したCVの回数の総数を指します。

例えば、商品を販売しているECサイトで、ユーザーAが3つ商品を購入した場合、その総CVを計測するのであれば「3」になります。

総CVを測定すべきパターンは、ECサイトでの商品購入数やリリースしたアプリのダウンロード数など、その「回数」を重視する場合です。

ユーザー数ではなく回数を見たい場合は、総CVを見るようにしましょう。

ユニークCV

ユニークCVとは、ユーザー数を基準に計測したCVを指します。

例えば、先ほどの総CVと同じパターンを例に取ると、ECサイトでユーザーAが3つ商品を購入した場合、商品を購入したユーザーは1人なので、そのユニークCVは「1」となります。

ユニークCVを測定すべきパターンは、ECサイトで商品を購入したユーザー数や、新規会員登録の人数など、その「ユーザー数」を重視する場合です。

回数ではなくユーザー数を見たい場合は、ユニークCVに注目するようにしましょう。

直接CV

直接CVとは、ユーザーがアクセスしてそのまま離脱せずにCVすることを指します。

例えば、あるユーザーがブログに設置された広告をクリックして商品ページに飛び、そのまま商品を購入した場合、これは直接CVに計上されます。

ユーザーが広告をクリックしたものの、商品を購入せず離脱してしまった場合などはこれに該当しません。

後述する「間接CV」との違いをよく把握した上でどちらを見ればいいか判断するようにしましょう。

間接CV(アシストCV)

アシストCVとも称される間接CVは、ユーザーがアクセスして離脱したあとにCVすることを指します。

例えば、あるユーザーがブログに設置された広告をクリックして商品ページに飛び、一旦購入することなく離脱したのち、数日後に同じページにアクセスして商品を購入した、というような場合、これは間接CVに計上されます。

先ほど解説した直接CVと異なり、「ユーザーが一度離脱している」というところがポイントになります。

どちらのCVを計測すべきかは、目的によって異なるため、直接CVと間接CVの違いを理解し、目的に沿った方を評価するようにしましょう。

クリックスルーCV

クリックスルーCVとは、主にWeb広告などをクリックしてそのままCVすることを指します。

後述する「ビュースルーCV」と併せて、主にWeb広告などのCV計測に用いられます。

例えば、あるユーザーがある商品のWeb広告をクリックして商品ページへ飛び、そのまま商品を購入した場合、これはクリックスルーCVに計上されます。

これを計測することで、その広告からそのまま商品を購入した数を知ることができるため、広告の有意性を確かめることができます。

次の「ビュースルーCV」についても意味を理解し、用途によって見分けるようにしましょう。

ビュースルーCV

「ビュースルーCV」は、広告が表示された後、直接クリックされなくても、その後一定期間内にユーザーが特定のCVを行った場合に計測されます。

この指標により、広告の視認性やブランド認知度がCVに与える影響を評価することができます。

ビュースルーCVを評価する際、一定の期間を設定することが一般的です。例えば、広告が表示されてから30日以内にCVが起こった場合にそれをビュースルーCVとしてカウントするなどです。この期間設定は、広告がユーザーの意思決定に影響を与えると想定される合理的な時間枠に基づいています。

CV(コンバージョン)を追うメリット

CV

CVは、WebサイトやSNSのマーケティングにおいて重要な指標であり、様々な種類があることはここまでに解説してきましたが、重要な指標である所以として、CVを測定することにはいくつもメリットがあります。

CVを追うことで、運営するWebサイトを分析し、さらにユーザーにとってよりよいものに改善し、追加コンテンツを制作する方法を模索することができます。

ここでは、CVを追うメリットを3つ挙げて解説しますので、以下で詳しく見ていきましょう。

メリット①:効果的な改善策を出せる

CVを追うメリットの3つ目は、効果的な改善策を出せることです。

Webサイトを改善する場合、可能な限り効果のある改善策を模索して実行することが重要です。

何も分析せず根拠のない改善を施したとしても、その改善が効果的か否かについては不安が残るため、「この改善策は効果がある」と根拠を持たせるためにもCVを追う必要があります。

例えば、Webサイトに設置した広告に関するCVを調査した際に、間接CVは多いが直接CVが少ないという結果が得られた場合、その広告や商品ページに「そのまま購入してもらう要素」が少ないことが改善点として挙げられます。

つまり、改善策としては「広告からそのまま購入してもらうための改善」として、広告の内容や商品ページの作り方に改善を見出すことができます。

Webサイトなどを効果的に改善するために、CVを分析し、適切な改善を施すようにしましょう。

メリット②:CVRと併せて詳細な分析ができる

CVを追うメリットの2つ目は、CVRと併せて詳細な分析ができることです。

CVRとは、CV率と言われ、Webサイトやアプリなどの訪問者がどの程度CVに至ったかを表す数値です。

例えば、CVを商品の購入とした場合、サイトへの訪問者が1000人、商品を購入した人が30人だった場合、CVRは3%となります。

業種や形態によって異なりますが、一般的なCVRは2~3%とされており、CVR自体にも目標設定することで、目標と実数値に乖離があった場合にCVR率を上げるための改善を検討するなどの処置を取ることができます。

また、これまでに解説した各種CVと併せて分析することで、訪問者とCVの割合と繋げて、そのCVの詳細についても注目することができるため、更に詳しい分析結果を得て、より効果的な改善に繋げることも意識してみましょう。

メリット③:コンテンツを制作しやすくなる

CVを追うメリットの3つ目は、コンテンツを制作しやすくなることです。

Webサイトを維持して改善していくためには、ユーザー目線に立って常にコンテンツを追加し改善していくことが求められます。

そういった場合に、CVを分析することで、どのようなコンテンツをどこに制作するべきかなどを判断する材料に用いることができます。

例えば、Webサイトに商品購入に繋がる重要な広告を設置したい場合、ページのビュー数や商品購入経路などのCVを追うことで、どこに広告を設置するべきかを判断することができます。

新たにコンテンツを制作しようとしている場合は、様々なCVを分析して最適なコンテンツ制作を心掛けるようにしましょう。

CV(コンバージョン)数を増やす方法

CV

CVの種類や、CVを設定してそれを分析することのメリットをここまで解説してきましたが、実際にCV数を増やすためには、どのような方法があるのでしょうか?

Webサイトの運営において、CVは目標となり、それが利益となることがほとんどです。

そのため、逆算すれば、利益を増やすためにはCV数を増やすために様々な工夫を行う必要があります。

ここでは、CVを増やすための方法をいくつかご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

方法①:マイクロCVを設定する

CV数を増やす方法の1つ目は、マイクロCVを設定することです。

マイクロCVとは、CVを達成するまでの中間目標を指します。

最終的なCVに至るまでにユーザーが辿る地点を細分化し、それぞれの達成度合いを分析するための指標としてマイクロCVの設定は非常に有用性があります。

例えば、ECサイトにおいて最終CVを商品の購入とした場合、マイクロCVとしては、広告をクリックした後のページへの遷移、商品のカートへの追加、情報入力フォームへの入力、最終確認ボタンの押下など、様々なプロセスが対象となります。

マイクロCVを設定することで、サイトを訪問したものの最終CVに至らなかったユーザーの行動も参考指標として分析できるため、更に有用な改善案の模索を行うことができ、最終CV数を増やすのに役立てることができます。

方法②:ロジックツリーを活用する

CV数を増やす方法の2つ目は、ロジックツリーを活用することです。

ロジックツリーとは、改善策を模索する際に活用できる手法で、文字通り最終目標までのロジックをツリー化して視覚化する方法です。

例えば、「CV数を増やしたい」という最終目標があった時、それに至るためのロジックとして、「CV数を増やしたい」➔「商品ページへのクリック数を増やす」➔「広告のクリック率を上げる/広告の閲覧回数を増やす」と、細分化してツリー化することができます。

次に、①「広告の閲覧数を増やす」の改善策を考えると、検索一致方法を変更する・ビュー数の多いページに配置転換するということが挙げられ、②「広告のクリック数を増やす」の改善策を考えると、広告デザインの見直し・掲載順位の再考などが挙げられます。

ここで出した改善策は、最終的には「CV数を増やしたい」という目標に繋がっているため、ロジックツリーは、改善策の考案に迷った時や効率的に改善策を出したい時などは積極的に用いるべき手法です。

方法③:ターゲット層を見直す

CVを増やす方法の3つ目は、ターゲット層を見直すことです。

それぞれのWebサイトのCVには、ある程度のターゲット層が存在することが多いです。CV数を増やすためには、ターゲット層のユーザーがCVしたくなる、興味を持つような構築が重要です。

例を挙げると、ターゲット層が女性であるならば、女性向きのデザインを多用する、ターゲット層が高齢者であるならば、文字を大きくして購入までの導線を簡単なUIにする、などの処置が挙げられます。

CV数を増やすためには、ターゲット層を特定し、ターゲット層に合わせた構築や改善が求められることは念頭に置いておきましょう。

方法④:CTAを改善する

CV数を増やす方法の4つ目は、CTAを改善することです。

CTAとは、「Call To Action」の略であり、「行動喚起」と訳すことができます。

CTAは、一般的にユーザーに行動を起こさせるためのテキストや画像のことを指し、今回の記事において言い換えるのであれば、CVさせるためのコンテンツと言えます。

例えば、あるWebサイトに商品紹介ページがあり、その中には商品の画像や詳細の説明などある程度のボリュームがあったとします。

その場合、購入ページへ遷移するリンクや購入ボタンをページの最後だけに設置していると、ページが長くユーザーが途中で離脱してしまい、CVされない可能性が高くなります。

しかし、CTAとして、そのページの途中にいくつか「購入」のボタンを設置しておくことで、ユーザーがページを閲覧しながら好きなタイミングで購入することが可能です。

方法⑤:ファーストビューを改善する

CVを増やす方法の5つ目は、ファーストビューを改善することです。

ファーストビューとは、Webページで「スクロールせずに表示される範囲」を指します。

文字通り、ページを訪れたユーザーの最初に目に入る画面で、ページを訪れたユーザーがページを見て離脱してしまってはCV数を増やす事ができないため、ファーストビューはCV数を増やすために非常に重要です。

実際、Webサイトを訪れたユーザーは3秒以内にそのサイトに魅力を感じるかどうか判断しているとも言われています。

CV数を増やすために、ファーストビューがユーザー視点で見づらくなっていないか、CVへ誘導するためのキャッチコピーやコンテンツが正しく配置されているかなどを改めて見直すことが重要です。

人と人が出会った時の「第一印象」が、その人同士の今後の関係に大きな影響を及ぼすのと同様に、CV数を増やすためにそのページの第一印象であるファーストビューも定期的に見直すようにしましょう。

CV(コンバージョン)の測定方法

CV

では、実際にどのようにCVを測定すればよいのでしょうか?

最後に、CVを測定するためのサイトやプラットフォームを2つご紹介します。

Google アナリティクスを使う

CVの測定方法の1つ目は、Googleアナリティクスです。

Google アナリティクスとは、Googleが提供するアクセス解析ツールで、基本的に無料で利用することができます。

運営するWebサイトに導入することで、幅広くデータの計測や解析を行い、サイト改善に繋げることができるため、Webサイト運用には必須のツールとも言えます。

Googleアナリティクスでは、Webサイトの各ページのアクションや閲覧数などについてデータを分析することができ、期間も自由に設定しながら見ていくことができます。

また、CVとして自由に目標を設定できるため、この記事で紹介したように様々なCVを設定し、適切な改善策を見つけるために運用することができます。

Googleタグマネージャー(GTM)を使う

CVの測定方法の2つ目は、Googleタグマネージャー(GTM)です。

Googleタグマネージャーは、Webサイトに埋め込むタグ(アナリティクスタグや広告タグ)を設定・管理できるツールで、無料で利用することができます。

主にWebページに掲載する広告などに対してGoogleタグマネージャーを使うことで、その広告のCVを測定し広告の改善にも役立てることができます。

また、Googleアナリティクスとの連携も行えるため、Googleタグマネージャーで広告などを管理することで、Googleアナリティクスのバージョンアップにも自動で対応したりと、運営側の工数を減らすこともできます。

まとめ:CV(コンバージョン)の理解を深めて成果を出そう

今回は、CV(コンバージョン)について解説しました。

CV数に関して悩んでいる方は、本記事を参考にして、ぜひCVを増加させるような施策を実施してみてください。

また、Epaceは過去200社以上のマーケティング支援で積み上げてきたマーケティングのノウハウを活かし、施策立案、実行、内製化支援、詳細な結果分析までの総合提案を得意としており、お客様のご要望に合わせて柔軟に運用のご支援をいたします。

「サービスの売り上げを伸ばしたいけど、何からはじめればいいかわからない」「どんなマーケティング手法があるのか知りたい」など、マーケティングに関するお悩みなどがありましたらぜひお気軽にお問合せください。

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執筆者

株式会社Epace Webライター

和田 遥樹

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